2015コパ・アメリカではグループステージから苦しみ、優勝国チリに敗れベスト8、2016コパ・アメリカ・センテナリオでもグループステージ敗退と成績を残せていないウルグアイ。2018ワールドカップではベスト8まで進出するも優勝国フランスに敗れた。
18W杯後もオスカル・タバレス監督と契約延長し、22W杯まで率いることが決定している。
ウルグアイ代表メンバー【若手世代の成長に期待】
監督 オスカル・タバレス
ポジション 背番号 名前 18-19所属クラブ
GK 1 フェルナンド・ムスレラ(ガラタサライ
GK 23 マルティン・シルバ(リベルタ
GK 12 マルティン・カンパーニャ(インデペンディエンテ
DF 19 セバスティアン・コアテ(スポルディングCP
DF 13 マルセロ・サラッキ(RBライプツィヒ
DF 22 マルティン・カセレス(ユベントス
DF 3 ディエゴ・ゴディン(アトレティコ
DF 2 ホセ・ヒメネス(アトレティコ
DF 4 ジオバンニ・ゴンサレス(ペニャロール
DF 17 ディエゴ・ラクサール(ミラン
MF 8 ナイタン・ナンデス(ボカ・ジュニオルス
MF 7 ニコラス・ロデイロ(シアトルS
MF 14 ルーカス・トレイラ(アーセナル
MF 5 マティアス・ベシーノ(インテル
MF 6 ロドリゴ・ベンタンクール(ユベントス
MF 15 フェデリコ・バルベルデ(Rマドリー
FW 9 ルイス・スアレス(バルセロナ
FW 11 クリスティアン・ストゥアーニ(ジローナ
FW 18 マキシミリアーノ・ゴメス(セルタ
FW 21 エディンソン・カバーニ(パリSG
FW 16 ガストン・ペレイロ(PSV
FW 20 ホナタン・ロドリゲ(クルス・アスル
FW 10 ジョルジアン・デ・アラスカエタ(フラメンゴ
23名の選手のうち、17名が18W杯から引き続き選ばれており、大半の主力は入れ替わりなく大会に挑む。カセレス、ゴディン、ホセ・ヒメネス、ラクサールの最終ラインや、中盤のベシーノ、ナンデス、前線のスアレス、カバーニといった面子はおなじみの顔ぶれが揃った。
加えて17U-20W杯でベスト4に入ったベンタンクール、バルベルデ、サラッキら若手選手の成長もあり選手層を厚くしている印象だ。
これまでの大会ではスアレスやカバーニが不在となると得点が奪えないパターンに陥りがちで、ストゥアーニやマキシミリアーノ・ゴメス、ガストン・ペレイロといったバックアッパーの働きも上位進出には重要な要素となりそうだ。
ウルグアイ代表の過去システム
2016コパ・アメリカ・センテナリオ GS敗退
この大会では初戦のメキシコ戦でベシーノの退場もあり1-3で敗れ、次戦のベネズエラ戦でも得点が奪えず2連敗でグループステージ敗退が決まった。コンディションの整わなかったスアレスがベンチには入るも出場がなく、キレのあるカウンター攻撃を見せることができなかった。
メキシコ戦の先発メンバー
コパ・アメリカ2016 C組 ウルグアイ代表の選手・システム・戦績
2018ワールドカップ ベスト8
成熟期を迎えたチームは堅守速攻という武器を磨き上げ、エジプト、サウジアラビア、ロシアに3連勝でグループステージ首位通過を決める。
ラウンド16では同じく守備組織を持ち味とするポルトガル戦と対戦し、スアレスとカバーニのコンビで2得点を奪い2-1で競り勝った。しかしこの試合でカバーニが負傷交代し、続く準々決勝フランス戦では出られず。
結果、カバーニのように裏に走り込んで仕事をする選手が不在となり、スアレスの役回りが増え攻撃が停滞。得点なく0-2で敗退している。
ポルトガル戦の先発メンバー
2019ウルグアイ代表の試合成績
親善試合
3/22 ◯3-0 ウズベキスタン 得点:ペレイロ、ストゥアーニ、ストゥアーニ
3/25 ◯4-0 タイ 得点:ベシーノ、ペレイロ、ストゥアーニ、Mゴメス
6/08 ◯3-0 パナマ 得点:Mゴメス、スアレス、バルベルデ
本大会(グループステージ)
①6/17 ◯4-0 エクアドル 得点:ロデイロ、スアレス、カバーニ、OG
②6/21 △2-2 日本 得点:スアレス、ホセ・ヒメネス
③6/25 ◯1-0 チリ 得点:カバーニ
本大会(ノックアウトステージ)
QF6/29 ●0-0(PK3-4) ペルー
コパアメリカ2019 ウルグアイ代表の戦術
①6/17 ◯4-0 エクアドル 得点:ロデイロ、スアレス、カバーニ、OG
コンディションを心配されていたスアレスも先発に復帰し、カバーニとの2トップ。ボランチにはベンタンクールとベシーノが横に並ぶ442の形となった。
試合は開始早々の6分に先制し、ホセ・キンテーロの退場もあり数的優位となったウルグアイが前半3ゴールを奪い試合を決めた。しかし終盤にベシーノが負傷退場し、早くも今大会からの離脱が発表された。
②6/21 △2-2 日本 得点:スアレス、ホセ・ヒメネス
負傷離脱のベシーノに代わりトレイラを起用した以外は初戦と同じメンバーで挑んだ
なぜ日本に勝利できなかったのか
ラクサールの負傷
先制点となる三好のドリブル突破からのゴールに対してはラクサールがマークに付いていたが、その前の中島へ寄せた場面から足を気にしており、最後のシュートブロックの場面でスプリントできるだけの余力がなかった。そのためシュートコースを消すこともできず失点を喫してしまった。
カバーニ、スアレス以外の攻撃参加
エクアドル戦に大勝した勢いそのままに、格下である日本相手にもハイラインで攻撃的な姿勢で試合に入り、結果的にシュート29本、枠内シュート10本と数字だけ見ればチャンスはあったように見える。決まっていてもおかしくないシュートもあり機能していなかったわけではい。しかし大半はスアレスとカバーニによるもので、当然そこは日本も注意しているため二列目からの攻撃参加が欲しかった。
去年10月の日本との親善試合でもベシーノが試合前に負傷で出られず、トレイラとベンタンクールがボランチで起用され3-4で敗れたが、この試合でも2人の中盤が噛み合っているとは言えなかった。
攻守の切り替えの早い展開が続いたこともあって、ベンタンクールは後方で構える守備の仕事が多く、位置取りは低く攻撃に絡めず、トレイラは上下に動く役割で負担が大きく前線に出ていける状態ではなかった。
右サイドハーフのナンデスに関してはクロスの供給役として仕事をしていた。左のロデイロは中央に入る動きは見せていたが、エクアドル戦のようなボックス内での仕事はさせてもらえず、日本がうまく守った。
なぜ日本に追いつけたのか
セットプレーの強さ
先制されながらもVARによってPKで一度は追いついたウルグアイだが、後半再び失点し勝ち越しを許している。前線の2人が決めきれない悪い流れの中で、それでも負けなかったのはなぜか。
それはゴディンやホセ・ヒメネスらが揃い、セットプレーの強さという武器も持っているからだ。こういった苦しい展開でも流れに関係なく決められる武器を持っていることが勝ち上がるための条件だろう。
③6/25 チリ 得点:カバーニ
QF6/29 ●0-0(PK3-4) ペルー