前回の18-19ユベントス序盤戦術~苦しみながらも軌道修正し開幕3連勝~に続き、ユベントス序盤戦の戦いを見ていく。
公式戦連勝を継続し10連勝
4節 ○ 2-1 サッスオーロ
CL1 ○ 2-0 バレンシア
5節 ○ 2-0 フロジノーネ
6節 ○ 2-0 ボローニャ
7節 ○ 3-1 ナポリ
CL2 ○ 3-0 ヤングボーイズ
8節 ○ 2-0 ウディネーゼ
開幕からセリエA3連勝の勢いそのままに、この時期も勝ちを重ね、気づけば公式戦10連勝と最高のスタートを切ってセリエAで首位に立っている。
4節サッスオーロ戦ではドグラス・コスタがツバを吐き退場(3試合出場停止)も、ロナウドの移籍後初ゴールもあり僅差で勝ちきり、CL初戦のバレンシア戦では今度はロナウドが退場といったアクシデントがありながらも、ピャニッチのPK2得点で敵地で勝利。
5節フロジノーネ戦では、序盤のチャンスを生かせず5バックで固められ0-0の状況が続くも、終盤に2得点を奪い連勝を継続した。
近年優勝を争うナポリとの大一番でも、先制されながら後半逆転勝利する強さを見せ、7試合で16得点2失点と圧倒的な好成績を残し好調を持続している。
また、CL2節のヤングボーイズ戦ではディバラが3得点とやっと本来のキレを取り戻しつつあり、ロナウド4G、マンジュキッチ2Gとバランスよく点を取り始めている。
マロッタGM退任
近年、イタリア国内では頭一つ抜きん出ているユベントスだが、同時にCEO兼GMであるジュゼッペ・マロッタとの契約を満了とし 、将来に向けてフロント陣の改革にも動いた。
ユベントスは2010年に不調のクラブ状況を変えるべく、フロント以下を総入れ替えを実行。その際にサンプドリアから招へいしたのがマロッタだった。ユベントスはこれをきっかけに復活し、その後セリエA7連覇を達成し現在に至る。
これだけ好調にも関わらず、いや好調だからこそクラブは若手幹部を育てるためにあえて決断を下した。
ユベントスのシステム・戦術
基本システムは2節以降は433がベース。
右SBデ・シリオはサッスオーロ戦前に負傷し、以降も離脱中。アタッカーのドグラス・コスタも4節での出場停止処分に加え、バレンシア戦での負傷により途中交代しそれ以降は出場なし。負傷がちなケディラもバレンシア戦の途中で交代し、出場機会を減らしている。
2トップ、3バックとシステムの試行錯誤も見られる
4節サッスオーロ戦や5節フロジノーネ戦ではディバラがトップ下に入り、ロナウドとマンジュキッチを2トップにした4231の形も見せるなど前線3枚の流動的な動きが見られた。
中盤のCH3枚はマテュイディ、エムレ・ジャン、ケディラ、ピャニッチ、ベンタンクールと戦況や試合によって使い分けている。
CL2節ヤングボーイズ戦では、これまでのシーズンでも採用してきた3バックにも取り組むなど試行錯誤を続けている。 ここまでの10連勝を見ても、決してすべてが上手く行っているわけではないが、アッレグリの修正能力の高さで後半から巻き返す試合も多い。