今回はスペイン、ラ・リーガの各クラブがどのような動きをしたのか、開幕前の監督人事を見ていきたい。まずは監督一覧から。
ラ・リーガ9クラブが新監督に交代
新監督
■レアル・マドリー
out ジネディーヌ・ジダン
in フレン・ロペテギ←スペイン代表
■セビージャ
out ホアキン・カパロス
in パブロ・マチン←ジローナ(17-18
■ジローナ
out パブロ・マチン
in エウセビオ・サクリスタン←レアル・ソシエダ(17-18途中まで
■エスパニョール
out ダビド・ガジェゴ
in ルビ←ウエスカ(17-18
■レアル・ソシエダ
out イマノル・アルグアシル
in アシエル・ガリターノ←レガネス(17-18
■セルタ
out フアン・カルロス・ウンスエ
in アントニオ・モハメド←モンテレイ(17-18メキシコ
■アスレティック・ビルバオ
out ホセ・アンヘル・シガンダ
in エドゥアルド・ベリッソ←セビージャ(17-18途中まで
■レガネス
out アシエル・ガリターノ
in マウリシオ・ペジェグリーノ←サウサンプトン(17-18イングランド途中
■ウエスカ
out ルビ
in レオ・フランコ←ウエスカ(17-18ディレクター
17-18シーズンのラ・リーガ1部では9クラブが新監督を迎えたが、今季も同じく9監督が新たに入れ替わった。2シーズン連続の監督交代(シーズン中は除く)となったのは、セビージャ、セルタ、アスレティック・ビルバオの3クラブ。シーズン中の交代も含めると、ビジャレアル、エスパニョール、レアル・ソシエダ、アラベスの4クラブもそこに加わる。
基本的にはレアル・マドリー、バルセロナ、アトレティコの3強に次ぐチャンピオンズリーグ出場権のある4位、あるいはヨーロッパリーグ出場圏内を目指して強化したいクラブが積極的に動いているということが読み取れる。
また、セビージャ、エスパニョール、レアル・ソシエダといったクラブはそれぞれジローナからパブロ・マチン、ウエスカからルビ、レガネスからアシエル・ガリターノ監督を引き抜いており、そこにクラブ間の差が存在していることがわかるだろう。もちろん、選手と同じく監督もより上の場所で指揮したいと思うのは当然といえば当然か。
在籍期間で見るとアトレティコを欧州の強豪に押し上げたディエゴ・シメオネが7年目と最長。さらに14-15シーズンに初昇格を果たしたエイバルを中堅クラブに維持するホセ・ルイス・メンディリバル(15-16シーズン就任)が4年目。15-16シーズンに降格しながらも、再び昇格させヘタフェを昨季8位に導いたホセ・ボルダラス監督が3年目と続いている。
すべてのクラブがスペイン語圏の監督に
国籍で見るとスペイン陣がほとんどを占め、残り4人がアルゼンチン人となっている。アルゼンチンもスペイン語圏であり、戦術が発展しているリーガではスペイン語ができる前提となっていることが伺える。ちなみに昨シーズンはレアル・マドリーの監督を務めたジネディーヌ・ジダンのみがフランス人として指揮していた。
シーズン途中就任ではイタリア人のヴィンチェンツォ・モンテッラ(セビージャ)、ジャンニ・デ・ビアージ(アラベス)もいたが、どちらも途中で解任されており、外国語圏からの適応は難しいことも伺える。