攻撃力で他クラブを突き放したマンチェスター・シティ
プレミアリーグの序盤戦は、昨季2位で優勝を逃したマンチェスター・シティが首位に位置している。開幕から5連勝でしかも無失点と最高のスタートダッシュを決めながらも、その後2連敗と雲行きが怪しくなりかける時期もあった。しかしながら8節ニューカッスル戦では6-1と大勝しチームは再び首位に返り咲くこととなった。2位アーセナル、3位マンチェスター・ユナイテッドとの勝ち点差は2ながらも、得点数で大きく突き放し得失点差は2倍の差を付けている。王者チェルシーの躓きと2チームの監督解任劇
一方で、昨季王者のチェルシーが大不振に陥りまさかの16位と低迷している。シティ、アーセナル、ユナイテッドといった他の上位クラブは順当に勝ち点を重ねているため、大きな出遅れとなってしまった。クラブ内の騒動やジョゼ・モウリーニョ監督の3年周期説など様々な要因は挙がっているが、今のところ解任されることはない模様で、モウリーニョ自身も辞任の意向はないとしている。上位陣のあとに続きたい昨季5位のトッテナムと6位リバプールだが、こちらも昨季と変わりなく中位に甘んじている。特に、リバプールに至っては4年目のブレンダン・ロジャース監督が解任されるという事態にまで発展してしまった。13-14シーズンには国内リーグ2位まで上り詰め、リバプール復活か?とも思わせるところまでチームを立て直したかのように思えた。しかし翌シーズンはCLグループリーグで敗退し国内リーグでも6位と振るわず、今季もその状態は変わらなかったことで今回の解任にまで発展してしまった形だ。
下位に目を向けると、昨季は16位で降格を免れたサンダーランドが未勝利で最下位に沈んでいる。この結果、チームを残留に導いたことで契約延長に至ったディック・アドフォカート監督がロジャース監督と時期を同じくして早くも解任された。
プレミア得点・アシストランキング【昇格クラブの健闘】
得点ランキングはチームも上位につけるレスターのジェイミー・ヴァーディが7得点でトップに立った。同チームのリヤド・マフレズも5得点とPKも含めてクラウディオ・ラニエリ新監督率いる攻撃の選手が機能していることが伺える。昨季得点王のセルヒオ・アグエロ(26点)を始め、アレクシス・サンチェス(15点)、ロメル・ルカク(10点)、グラツィアーノ・ペッレ(12点)といった選手達も序盤からしっかり得点を重ねチームに貢献している。ペッレは昨季も序盤戦は調子が良かったが、その後は得点が伸び悩んだだけに今季は調子を維持できるかどうかが見どころとなりそうだ。
その他に注目すべきは昇格組のボーンマスはカラム・ウィルソンが、ワトフォードはオディオン・イガロがしっかりと得点を決めていることだろう。イガロに至ってはチーム6得点中5得点が彼の得点によるものとなっている。
序盤から波に飲み込まれて下位に沈むと戦うモチベーションが下がってしまうだけに、エースが仕事を果たすことは数字以上に大きなものとなる。もちろん、ここから相手チームに研究された段階でさらに数字を伸ばせるかどうかが真の実力とも言えるのだが。
アシストランキング(ESPN FCより)はマンチェスター・シティのダビド・シルバが6アシストでトップに立っている。同クラブのヤヤ・トゥーレも4アシストと首位マンチェスター・シティの攻撃には中盤のこの2人が欠かせない事がわかる。
得点では昇格組のボーンマスとワトフォード所属の2人が上位にいたが、アシストでは残る1チーム、ノリッジのウェス・フーラハンが5アシストで2位にランクインした。このように昇格3チームがプレミアで戦えているのはキーマンが健闘しているからということが数字からも読み取れる序盤戦となった。